杜鵑草/6-10
それまで気丈に背を伸ばし続けていた巴は、 ぐらり、と揺れる地面に俯いた。
気持ちが悪い。
飯塚の、どす黒い悪意に。
当てられている。
「なあ、巴ちゃん。
このこと、緋村が知ったら面白いと思わねぇか?
自分のしでかした罪の、その顛末を知ったら、さ」
飯塚が振り返って、耳元でさも楽しげに囁いた。
「巴ちゃんの、『仇』だしな」
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