杜鵑草/6-9

「そう、居たんだよ、もうひとり子どもが。
 生まれ立ての、可愛い女の子がね。
 嫁ぎ先は女の子は要らない、しかし母親の手元に置くとなれば 財産絡みで将来ややこしい事が起きるに違いないってね、 まあ鬼みたいな奴らだよな。
無理矢理女から赤子を引き離して・・・川に放り投げたんだとさ」
「では。
 では、彼女が狂ったのは   
巴は口を手で覆った。
気持ちが悪い。
吐きそうだ。
なんて、なんて、酷いことを・・・・!
「ああ、ひでぇ話だ。
 神も仏もないね、鬼子母神も真っ青だな」
大仰に天を仰ぎ、飯塚は両腕を大きく広げた。
なんまいだー、なむなむなむ、と唱えながら・・・嗤って、いる。
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