杜鵑草/6-5

   これが、真相。
剣心は遣る瀬無い怒りと哀しみで、思わず己の双眸を手のひらで覆った。
彼女の嫁ぎ先は。
子どもを彼女から奪った上に、 おそらく生まれ立ての稚児(ややこ)を。
・・・不要なものとして、殺めたのだ。

剣心は骨張った女の背を強く抱き込んだ。
ぽたりぽたりと、濡れそぼった女の着物から雫が落ちる。
女は涙を流し続けながら、 かさつき荒れた唇をぱくぱくと動かした。



ねえ。
どうして、あの人が斬られなきゃいけなかったの?
どうして、わたしのややが流されないといけなかったの?
どうして、わたしは・・・わたしは、こんなに苦しい、の?
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