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杜鵑草/6-5
剣心は遣る瀬無い怒りと哀しみで、思わず己の双眸を手のひらで覆った。 彼女の嫁ぎ先は。 子どもを彼女から奪った上に、 おそらく生まれ立ての稚児(ややこ)を。 ・・・不要なものとして、殺めたのだ。 剣心は骨張った女の背を強く抱き込んだ。 ぽたりぽたりと、濡れそぼった女の着物から雫が落ちる。 女は涙を流し続けながら、 かさつき荒れた唇をぱくぱくと動かした。 ねえ。 どうして、あの人が斬られなきゃいけなかったの? どうして、わたしのややが流されないといけなかったの? どうして、わたしは・・・わたしは、こんなに苦しい、の? ■次へ ■剣心・巴その8へ戻る Worksへ |