杜鵑草/4-6

「でも変わっちまった。
 あの娘(こ)の運命は、変わってしまいました・・・夫を斬り殺されて」
女将はぐしぐしと洟(はな)を啜り始めた。
生来、感情の起伏が激しいのだろう。
巴はくらりと己の視界が揺れるのを感じた。

(斬り殺された・・・斬られた・・・)

語る女将の声は徐々に濁声(だみごえ)に変わってゆく。
「このご時世ですし、そんな目に遭う可能性だってそりゃ充分でしたけど。
 京になんて居なければ良かったのに、とわたしは思うんですよ」
「京!?」
「・・・維新志士に斬られたそうですよ。
 ほんまに京(みやこ)は怖いトコですねえ」
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