杜鵑草/1-1

めずらしく飯塚と村の外で落ち合うことになった。
買い足したい物も幾つかあったので、巴と一緒に村を出る。
人通りの多い賑やかな界隈は、普段ふたりの住んでいる村とは 雰囲気が全くかけ離れていて。
元々江戸で育った巴は、どこか嬉しそうだった。

「この辺りで用を済ませておいてくれ。
 問屋に薬草を買い取ってもらって、後は飯塚さんと 簡単な連絡だけだから、一刻程ですぐに戻ってくる」
剣心は背に担いだ籠を一度揺すって、彼女へ笑いかける。
「はい、いってらっしゃいまし」
巴も小さく笑みを浮かべて頷いた。
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