杜鵑草/1-2

欠けた茶碗とか、もうひとつ手頃な鍋も欲しいところだ。
ついでに髪飾りでも眺めていればあっという間に時は経つだろう。
やはり活気のある町は彼女の育った地を連想させて、 居心地がいい。
剣心はこの界隈からあまり外れた場所へ行かないように念を押して、 巴と別れた。
彼女は幼い子どもではなく、ましてや剣心より三つほども年かさなのだから、 まるで言い含めるようにそんなことをするのは可笑しな気はするが、 どこかでいつも剣心は心配している。

巴が、自分の手の届かない処へいってしまうことを。
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