春を告ぐ/4

「おかーさんが大ちゅきでちゅねー赤ちゃん」
娘がけらけら弟を指さす。
彼女は弟が生まれるときに、おかーさんが構ってくれない、といじけたことを とうの昔に忘れたらしい。
現金だな、と剣心が苦笑すると、娘は不審げに剣心の顔を覗き。
それに気付いた巴がまた笑った。

「あ、今度は梅の花だね」
やはり白い和紙で出来上がった作品を、幼女は嬉しそうに手に取った。
「おとーさんの得意なやつでしょ?」
「・・・そうだよ」
「好きな花なの?」
「とても、ね」
「紅い梅は折らないね」
「・・・そうだね」
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