戀(こひ)/20
くれはの瞳が揺れた。
そうしてやがて深いため息を漏らす。
「そう、ですか。 行方はわからなかったのですね。 ・・・でもあの子は生きていても死んでいてもきっと好きな男(ひと)と一緒なのね・・・」
まるで母親のような表情(かお)をする、そう左之助は思った。
くれはは両の指先を揃えて、ゆっくりと左之助に頭を下げた。
■次へ
■その他/3へ戻る
Worksへ