戀(こひ)/21

「よしねえ。俺は結局何の力にもなれなかった」
ふいっと顔を背ける。

拗ねてるみたい。

女はそう思って苦笑した。
それから白い右手で左之助の手の甲を覆った。
冷たい感触にぞくりとして左之助はくれはの顔を見た。

「・・・妹の捜索はわたしの我が儘でした。 わたしたちは家を殆ど出ることは許されていません。 家のために生き、家のために尽くす・・・。それが決められた運命」
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