天の供物・師走/6

驚いた。
普段、物事に動じないつもりだった住職も、その姿を見て言葉を失った。
雪と土でどろどろになった若い・・・まだ少年といってもいいくらいの 侍が、俯いて立っていた。
よく見れば身体中に裂傷を抱え、左の頬からはたらたらと鮮血が滴り落ちている。
きな臭さも微かに漂い、軽い火傷も負っているようだった。
「お前さん、一体どうし・・・」
■次へ
■その他/2へ戻る

Worksへ