花隠れ・二章/2
「・・・と、もえ・・・」
声は掠れて空気が喉を通るだけだ。
けれどその呼びかけに応えるように紫の肩掛けを羽織った少女が 目の前に佇んでいる。
「巴・・・」
緋村巴。
もう存在しないはずの彼女。
変わらない姿。
あの時のまま。
十八の少女の姿のまま。時を止めて。
前回の夢と同じく、じっと自分を見下ろしている。
哀しそうに。
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