花隠れ・一章/2
視界が昏いのは太陽が隠れただけではないのだろう。
剣心は感覚の薄れてゆく己の手のひらをぼんやりと見つめた。
「ここまでか・・・」
頬を撫でる空気が幽かに揺れた。
はらはらと木の葉でも散っているのか。
季節は晩秋といってもいい。
山の深いところでは樹々が多様な衣を纏い始めている。
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