寄す処/10
咄嗟に己の体重を支えている左腕に力を込め。
きゅっと唇を噛み、巴は負けじとその幾松の視線を受け止める。
双眸を瞬かせず、すっと居住まいを正し。
「あの人は、やり遂げて戻ってきます」
無意識に言い放ったそれを。
幾松は我が意を得たり、と微笑んだ。
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