天衣/12

いつもの、感情の抑揚がない、自分。
―――それを失えば彼の傍で、本懐を遂げることなどとても出来はしない。

「・・・何か、ありましたか?」
「・・・いや。変な夢を見たから」

立ち上がり、照れたように前髪を掻き上げ。
巴はその細い指の隙間から零れる赤毛を見つめている。
「夢を見て、ずっと考えていたんだ」
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