天衣/9

「一瞬、人間(ひと)に在らざるものかと思った。そう・・・錯覚した」
「・・・・・・」

剣心と巴の『間』は、布きれ一枚が作りだした小さな領域分しかなかった。
彼女の肩を包むそれは、彼の両手に支配されているので、巴はまるで 己が狭い狭い空間に取り込まれたような気分になる。

彼と自分、それだけで許容量限界の、空間、だ。
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