refrain/5
その時、巴の目の前を、見知った中年女性の振り乱した頭が過ぎ去ろうとしていた。
「あ、あの・・・っ」
小萩屋では情報通でお喋りで、笑い上戸の『賄(まかな)いさん』で知られていたが、今の彼女からは 焦りと恐怖と、生き延びようと血走ってぎらぎらした眼球が、目立つのみだ。
「あの、すみません」
「え!?ああ、あんたかい」
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