夏祭り/5

どん
どん

連発で上がる白い煙の帯。

ぱりぱりぱり

火の粉が襲いかかってくるような感覚に堪えきれず、弟は母親の膝に顔を擦り付けた。
「よわむしー」
からかうような姉の声に、剣心はこらこらとたしなめる。
「お前も二年前は怖がってただろう?」
「おぼえてないもーん!」
記憶力は良い癖に都合の悪いことはすぐ忘れるらしい。
顔を上げようとしない弟の頭を優しく撫でながら巴は笑う。
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