散り菊/16

そうしてふたりはくすくすと笑い合った。

彼女の、肩に鎖骨に胸に、赤い印が散らされていた。
彼女からは見えないが彼の背中にも、彼女の爪痕がうすく残っている。

お互いが残した痕が愛しくて。
その痕が薄くなってゆくのが名残惜しくて。
剣心は再び彼女の鎖骨辺りをきつく吸い上げた。
巴はそんな彼の肩胛骨に再び爪を立てた。

「痛いよ」
「痛いです」

同時に吐き出された言葉にふたりは顔を見合わせて、 同時に吹き出した。

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