散り菊/6

幾つかの真っ白な皿の上に、女将が丹誠込めてつくった料理が並んでいた。
狭い部屋の中で、剣心と巴は緊張した面持ちで上座に座り、女将が 徳利を持ち上げる。
「旅館が焼けて何にも残らなくて。済まないねえ」
いつもの白い小袖といつもの無地の帯を締めて、それでも巴は優しい顔で首を横に振った。
剣心はその彼女の横で穏やかな視線を送っている。
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