終起点/4
彼が漸く土間へ足を踏み入れると、母親は温めて置いた湯を入れた桶を下へ置き、手拭いを差し出した。
幼女はずうっと彼女の左足にまとわりついたままだ。
母親は子供の頭を撫でながら、彼の顔をまっすぐ見つめ、そして深く腰を折った。
「・・・お帰りなさい・・・あなた」
「――ああ・・・」
破顔した彼はひどく幼い顔立ちに見えた。
やや腰を屈めて、片手を子供に差し出すと、 漸く子供は安心したようにその腕に飛び込んだ。
「おかえりなさい、とーたん」
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