終起点/3

短い足を懸命に動かしていた幼女はそのまま彼の懐に飛び込むように見えたが、 父親の顔がはっきり解る位置まで近づくと、急に立ち止まり、また母親の方へ 舞い戻ってしまった。
そうして母の袖に顔を半分埋めながら、ちらちらと視線を送る。

「・・・忘れられたかな」
彼は優しく微笑んで、肩を落とす素振りを見せた。
「恥ずかしいんですよ、久しぶりなんですから」
彼女は子供を抱き上げて、彼の傍へ歩み寄り、彼の肩の雪を払う。
「さあ、早く家の中へ・・・」
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