影見/20
「無理だよ、ここから先は斜面が急で危なすぎる。 汀には行けない」
「ご、ごめんなさい」
剣心は気にしてない、と言った風に首を振った。
それでも掴んだ腕は、離さない。
巴はおずおずと彼の袖を逆に掴んだ。
そうして体の重心を彼の細い身体に預ける。
とくん。
彼の鼓動が、酷く切なかった。
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