影見/17

そのまま、黙ってふたりは湖面を見つめていた。
ゆっくりと過ぎ去る時間(とき)が 居心地良く感じられたのは久方ぶりで。
例えば追い縋ってくるような 憎悪と焦燥と悔恨と、
そして流れる血と浴びる血と。
それらがまるで別世界の虚像の様に感じられる。
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