銀の砂/9

土手に腰掛けて剣心は川面に映る半分欠けた月を 見ていた。

「・・・笑ってほしかったんだがな」

巴の喜ぶ顔が見たかった。
いつかは人斬りに戻るこんな自分に ついてきてくれた巴の為に、 わざわざ寄り道をして選んできたものなのに。

月の光を浴びてきらきらと水が流れて行く。
白い扇子を選んだのは初めて会ったとき 巴の着ていた白の小袖を想い描いたからだ。
雪のように降る銀の砂は・・・
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