赤蜻蛉/32

用事を済ませて、足早に女性は帰っていく。
巴は暫く動けなかったがふるふると頭を振ってまた野菜を洗い始めた。

・・・・・・あの娘(こ)は、彼が好きだったんじゃないかしら・・・

おしのは時々、挑戦的な瞳で巴を見ていた。
時々、淋しそうだった。
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