赤蜻蛉/31
夕陽はますます空を鮮やかに染め上げて、無数の赤蜻蛉も目を凝らさなければ 周囲の色に溶け込んでしまうほどだった。
二人は互いの手を握りあって、家路に着いた。
「おしのちゃん、隣の村へお嫁に行ったって」
田を挟んだ向かいの農家の女性が巴に話しかけた。
川で野菜を洗っていた巴が驚いて、顔を上げる。
「いきなりだったからね、あたしらも驚いてるよ」
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