赤蜻蛉/11

「巴さんが用意してくれてるから・・・」

「巴・・・さん?」

意味ありげに笑って、おしのは無造作に束ねてある髪をいじった。
すっと剣心の前に顔を突き出して小首を傾げる。

「・・・まだまだ他人行儀なんだね」

「え・・・」

何と答えていいやら解らずに剣心は言葉に詰まった。
おしのの、陽に焼けた肌が汗で光っている。
そういえば巴はあまり汗をかかないな、と関係のないことを頭は思考している。
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