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ゆずりは/1
「とーさん」 白くて柔らかで小さくて。 まるでふわふわ宙に浮いてるのかと錯覚するくらい頼りなく。 ・・・伸ばされた腕。 「おいで」 剣心が迷うことなくその手を掴んで。 抱き上げる。 小さな女の子はきゃっきゃっと声を上げて温かな両手を 剣心の首に回した。 「―――ほう、意外にちゃんと父親をやってるじゃねえか」 剣心のすぐ後で。 逞しい体躯の男がにやにやと笑った。 剣心は首を捻ってその男を振り返り見て、はあ、と軽く 溜息を吐(つ)く。 「当たり前ですよ。 俺はこの子の、父親なんですから」 いつもいつも、からかうのは止めてくれ、といった非難をその 薄い瞳の色に滲ませながら。 ■次へ ■剣心・巴その9へ戻る Worksへ |