孵化/10
「―――俺が好き?」
「ええ、好きよ」
「俺が大事?」
「ええ、とても」
「じゃあ、じゃあ、じゃあ・・・・・・」
微笑って
巴はぴたりと歩みを止めて。
ゆっくりと振り返る。
ぎらぎらした雪の反射が酷くて、眩しかった。
彼女は冷えた手のひらで、縁の頬を包み。
屈み込む。
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