兆し/1

さら、と襖を開けてもそこに見慣れた姿はなかった。
「・・・」
今日は黒い封筒が手渡された様子はない。
だとすればいつもそこの壁を背にして、浅い眠りに就いている時刻なのに。
厨房の手伝いを終えてこの部屋まで戻ってくる短い道程を振り返ってみるけれど、 剣心がその何処かしらに居たような感じもなかった。
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