月下獨酌/13
「以前」
赤空はまた一口、酒を含みながら立ち上がった。
「以前、訊いたよなあ。動乱が片づいたらおめえはどうするつもりかって」
「・・・ええ・・・」
「俺はよ、刀を打つのは止める」
緋村は弾かれたように顔を上げた。
「如何に殺傷力の強い刀を造るか。俺もそれに酔った。 間違ってることに気付いてても、酔いは醒めなかった。 だがいろいろ寄り道した挙げ句、この歳でやっと醒めそうなんだよ」
■次へ
■その他/3へ戻る
Worksへ