月下獨酌/7

眉間に皺を寄せて緋村は不機嫌と不可解の混じった瞳で 赤空の顔を見上げた。
慣れぬ者は緋村のその視線だけで縮み上がって 寄りつきもしないが、 赤空という男は当代きっての刀鍛冶氏と言われる男だけあって さして気に留める様子もない。
気に留めるどころか、どっこらしょと緋村の横に座り込み、 腰にぶら下げていた徳利から酒を呷(あお)っては 旨そうに舌鼓まで打つ始末だ。
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