天の供物・師走/1

ああ、氷の上を歩いているようだ、と住職は冷え切った床をきしきしと鳴らして 縁側へ出た。
かさついた頬を容赦なく夜の寒気がなぶって、水分が抜けきってあかぎれた、枯れ枝のような 指を擦りつけてみる。
ふと石段の方を見遣ると 低温の大気の中で、冴えた月の明かりが、ぼんやりと黒い影を映しだしていた。

(おや、あれは・・・)
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