彼方/12
目蓋を閉じて開いたときにはもう、先程の遠い瞳は消えていた。
ざっと背中を向けると束ねた長い髪が砂埃とともに舞う。
少年は最後に声を掛けようとした。
が、その言葉が見つからない。
たちまち抜刀斎の背中は掻き消え、少年は落とした刀を拾うぐらいしか 出来なかった。
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