彼方/1
自分が何処にいるのかということさえ、解らなかった。
気が付けば硝煙の立ちこめる中、右往左往していた。
辺りには汗や、血や、脂肪の燃える臭いが充満していて
気を抜けば嘔吐してしまいそうで
少年はぬるぬるした刀の柄を必死で握り締める。
頭に浮かぶのはどうすれば此処から生き延びて家族の元へ帰られるかということばかりだ。
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