花隠れ・二章/11
剣心は朧気な記憶を辿る。
そうして思い当たった事実に苦笑した。
「そうか・・・、もう俺には時間(とき)が残されていなかったな・・・」
まるで、他人事のようだった。
剣心はわずかしか動かない左手に巴の黒髪を絡ませて唇を寄せた。
巴は再びゆっくりと彼の髪を梳きだした。
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