立葵/12

幾人斬ったか、覚えてはいない。
斬った者全てが記憶に残るわけでもない。
ただ、藍色のあの守り袋はもしかしたらあの娘に縁(ゆかり)の 人物が持っていたのかもしれない―――
自分はあの娘にとって大事な誰かをこの手で斬り捨てているのかもしれない。

ただ、それがよしんば事実としても己に何が出来るというのだろう。
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