立葵/3
からからと細鼻緒の下駄の音が響いて背の高い女性が近づいてくる。
「恵殿・・・」
「どうしたんですか?こんな所で」
「いや、買い物を頼まれて通りがかっただけなのでござるが・・・」
剣心は振り返って先程の少女が走ってゆく姿を見ながら、訊ねる。
「あの娘(こ)は恵殿の診療所に来ていたのでござるか?」
恵は今し方出てきたばかりの診療所の門を見遣って頷いた。
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