春を待ちながら・三章/5

「わたしは知ってます」
あなたは他人(ひと)の為にだけ、存在することを。
そうしなければ、自分自身で動けなくなっていることを。

「わたしの、せいです」
晒さねばならなかった。
わたしの感情を、わたしの疑問を、わたしの矛盾を。
あの人があなたの剣に斃(たお)れた時に、
わたしはそれを知り得ることが出来たのに。
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