ことほぎ/10
「―――わたし、お会いしたかったのに」
あなたに、そんな百面相をさせる『比古清十郎』という人に。
「機会はあるよ。
きっと今日は気を利かせてくれたんだ」
「え?」
ぐい、と杯を持ったままの、巴の手首を握り。
そのまま剣心はそれを自分の唇に引き寄せて、酒を呑む。
そうして行儀の悪さに呆れた巴の肩を抱き寄せ。
いきなりその紅い唇を塞いだ。
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