ことほぎ/5

「・・・祝い酒だ」
「へ?」
「新津覚之進の最高傑作の器に入った、最高の酒『万寿』だ」
たぷん、と壺からまろやかな音がする。
きつい麹の香りは、確かに幼少の頃から嗅ぎ慣れた比古愛飲の酒の の匂いだった。
ぱちぱちと幾度か瞬きを繰り返して。
剣心は目の前の壺と比古の顔を交互に見つめ、困ったような、それでいて 安心したような表情(かお)をした。
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