甘露/6

その時、顔見知りの幼女が剣心の姿を認めて立ち止まった。
「あー、お兄ちゃん! よかった、これ持っててくれる? あたしいっぱい走らないといけないから!!」
そう言って、剣心の返事も待たずに両手に持っていた物を彼に押し付け、 兄の後を追いかけていった。
やれやれ、とひとつ溜め息をついて。
剣心が巴を見れば、彼女はおもしろそうに彼の手に握られている物を眺めている。
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