空蝉/4

其処に、頼り無く微風に揺らぐ、小さな殻。



「・・・蝉、か?」
「はい」
観念したように、巴は両の目蓋を軽く伏せた。
こんな物を、取り憑かれたように眺めていた自分を、彼はどう思うだろう。
恥ずかしくて、彼の瞳を正面で捉えることが出来なかった。

「うつせみ、って言うんだよな」
「ええ・・・そう、そうともいいますね」
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