空蝉/3
「ああ、わたしったら・・・」
やっと現実を認識したのか、彼女は真っ黒な瞳を瞠って、恥ずかしげに 片頬を左手で押さえた。
「すみません、ぼうっとしてました」
「―――何、見てたんだ?」
さらりと色素の赤い髪を泳がせて、剣心は彼女の足元を覗き込んだ。
「あ、何でもないん・・・」
掠れかけた声で、押し止めようとしたけれど、彼は既に彼女が先程まで 凝視していた物に視線を縫いつける。
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