邯鄲/12

俯いてしまった巴の視界の端に、つ、と剣心の長い指先が掠めた。
まるでそれを追いかけるように顔を上げて、意外なほどに近くにあった彼の 赤い髪に驚く。

剣心の、比較的大きな眼がすぐ其処で。
彼女を捉えている。
男性にしては、白い手の平が。
彼女の頬に触れて。
力が込められたと思うと同時に、唇を塞がれていた。
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