散り菊/9
粗末ながら、小綺麗な寝所で巴は正座したまま俯いていた。
さらり、と衣擦れの音がして剣心が部屋に入ってきたことが解る。
「明日は早い。もう寝た方がいい」
屈み込んでそう言って、彼女の黒髪を一房するりと指から零れ落とさせると 剣心はそのまま部屋の隅へ行こうとした。
「あ・・・のっ」
きゅっと唇を噛むと同時に巴は彼の袖を握り締め、腰を浮かして 勢い余って倒れ込みそうになる。
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