終起点/2
「とーたん!!」
微かな足音を聞きつけて、幼女は半分脱げかかった草履をもどかしげに 引きずりながら駆けだした。
空は灰色に染まって重くなり、其処から浮き出たような粉雪が舞い降りてくる。
細い道の向こうから、銀鼠(ぎんねず)色の人影が近づいてきた。
時折吹く強い風に長い赤毛がなびく。
母親がそれに気付いて、薄く頬を上気させた。
人影はやがて痩躯の青年の姿となり、 ころころと雪が彼の肩に弾かれて踊っているのが解るまでの距離になる。
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