もみじ/13

暮れ始めた空を吸い込んだように 周りの景色は剣心と巴を擁したまま、赤く色づき始めていた。
ほんのり夕陽に照らされながら、はにかんだような彼女の顔を 剣心は、ああ、何処かでみたなとぼんやり思い出す。

焼け落ちた町の、小さな橋の上で。
差しだした自分の手を取ってくれた彼女。

あの時から。
彼女は彼と共に―――・・・

「・・・ああ、帰ろう」
剣心の短い応(いら)えは、巴を柔らかな微笑みで満たした。
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