もみじ/10
ぱさぱさと陽に焼けた彼の赤毛が揺れた。
答えようとして、それは言葉にすることが出来ず、弓のように背がしなる。
「何も言わなくても、何も与えてくれなくても、いい、から・・・」
剣心は紅葉(もみじ)に彩られた着物ごと巴を抱きすくめた。
彼女の胸に顔を埋めて、熱い吐息を吐きながら。
「此処に、いてくれ」
上り詰めた奔流が巴の身体中を駆け巡った。
必死に腕を伸ばしながら彼の頭を抱え込んで、頬ずりする。
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