銀の砂/1
暦はすでに秋だというのに日差しは暑い。
「・・・京の夏は蒸すというけれど・・・」
野菜を洗っていた手を止めて巴は空を仰いだ。
太陽はすでに傾き始めている。
庭先ににこぢんまりと咲いている百日紅(さるすべり)の 花弁の薄紅色が滲んでいくようにみえた。
真夏には山帽子(やまぼうし)の白。
秋にはきっと紅葉の鮮やかな衣をまとった山々が 望めるだろう。
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